立春

2025年02月04日

毎年のことですが、春の兆しを初めて感じるのはヒヤシンスです。今年も毎日、すくすくと芽が伸びてきています。

日曜日に、東京ステーションギャラリーで開催されている「生誕120年 宮脇綾子の芸術」展に行ってきました。雨降りだったこともあってゆっくり会場の作品を鑑賞しました。彼女はアプリケ作家として広く知られていますが、その作品はアプリケや手芸の枠に収まりきらない、自由で豊かな創作の世界を感じさせます。

 ギャラリーの展示には、ところどころに宮脇綾子さんの言葉が展示されていました。その中で印象に残ったのは、「作る前に、よくものを見ること。よく見ることによって、私たちがものを漠然と見ていることに気がつきます。思いがけないことを発見したり、驚いたりします。それが知ることなのです」という言葉です。

ものをよく見ることは時間もかかりますが、その過程で新たな発見もあり、そしてその発見を大いに楽しんでいるのだと感じました。ふと、その言葉に心を打たれました。

モティーフは野菜や魚など、主婦として毎日目にしていたものが多く、特に野菜や果物の断面、そして芽や根っこの表現には心から感動してしまいました。

実は、宮脇綾子さんの長女である千瑳子さんと、むかーし一度だけ旅をご一緒したことがあります。当時素敵なおばあさまで、年賀状のやりとりをしていた際、京都の舞子になって写っている写真を手にしたことがありました。最初はかわいい舞妓さん、でもよーーーーく見るとなんとご本人!そのユニークさ、思わず微笑ましく初春からHAPPYに感じたことを今でも想い出します。そんなご縁も、私にとって大切な思い出となっています 。

約150点の作品と資料、春一番おすすめの展覧会です。